のんちゃんの手のひらは自己中?あらすじと結末。杉田君と刈野君とは

のんちゃんの手のひらは、2003年9月から「jourすてきな主婦たち」に連載されていた作品です。
作者は金子節子先生。
私が小学生のころから漫画家として活動されている、大ベテランの先生です。

18年前の作品をなぜ今読んでいるかというと、新しく入れた漫画アプリ「パルフェ」におススメされたからです。

https://palfe.jp/

このお話は、ダウン症の女の子・のんちゃんが主人公です。小柄でゆっくりとした発達ののんちゃん。
それでも、のんちゃんはいつも笑顔で優しい存在です。

しかし、障害ゆえにさまざまな壁にぶつかっているのも事実です。
自分ではどうしようもできないことで苦しむこともあるのんちゃん。
もし自分が、のんちゃんの母親だったらどうやって育てていくのかを色々考えながら読んでいます。

自閉症という障害を持って生まれた男の子・光君が主人公の漫画「光とともに…~自閉症児を抱えて~」と重なる部分があると思います。
https://manga.line.me/product/periodic?id=0000anjx
この漫画を読んだことがある方は、「のんちゃんの手のひら」もおススメです。

 

「のんちゃんの手のひら」あらすじ

物語は、子どもに恵まれずに悩む安達夫婦から始まります。

結婚して6年目の安達有希と安達和也。不妊治療も3年間続けていますが、なかなか授からず、義母からもプレッシャーをかけられていました。

そんな中ついに妊娠。しかし、お腹の子に染色体異常(ダウン症)の疑いがあると告げられます。
周囲の人からは、詳しく調べるために羊水検査をすすめられますが、有希は断固拒否。
拒否したことで、姑と険悪になってしまうのでした。

検査を受けないまま有希は出産。生まれてきた赤ちゃんは、ダウン症の女の子でした。乃梨子と名付けられたその子は、「のんちゃん」と呼ばれ、両親の愛情を受けて育っていきました。

有希の母は、のんちゃんのありのままを受けて入れてくれますが、姑である和也の母は初めての内孫がダウン症であることに苦悩します。姑なりにのんちゃんを助けようとしますが、有希が望むものとは少し違った方向であるようです。

療育センターに通っていく中で少しずつ成長し、お友達もできたのんちゃん。
その後両親は、幼稚園、そして普通小学校の普通学級にのんちゃんを通わせるため奮闘します。

幼稚園や小学校でのんちゃんはさまざまな経験を重ねていくのでした。

「のんちゃんの手のひら」学校のクラスメート、杉田くんと刈野くんに注目

 

のんちゃんは、地元の小学校の普通学級に通います。クラスメートも最初は戸惑い、時にはトラブルもおきます。

それでものんちゃんは、学校が楽しく友達がだいすきな小学生になっていました。

小学校3年生になったのんちゃんは、普通学級に席を置きつつも特別支援学級「たんぽぽ組」に通級します。

その頃から、杉田君というクラスメートがのんちゃんに色々ちょっかいを出すようになりました。言葉が不明瞭なのんちゃんの口真似をしたり、「安達はたんぽぽ組だから」と意地悪な言動も目立ちます。また、のんちゃんの靴を下駄箱の上に放り投げたりもしました。

困った母・有希は担任の先生に相談します。しかしそれは杉田君の母親にとっては気に入らない様子で、「そちらが、子どもにあった学校に行かないからではないですか?」と謝ることもなく逆に嫌味を言われるのです。

しかし杉田君自身も、何か苦しんでいる様子があるようです。何かと意地悪な杉田君ですが、のんちゃんとのかかわりの中で変わっていくのか?それともこのままなのか?気になるところです。


そしてもう1人。気になるクラスメートは刈野君。のんちゃんが小学校4年生のときに同じクラスに転校してきた男の子です。

実はその少し前、のんちゃんは買い物中車にひかれそうになったところを(!!)刈野君に助けられました。それを覚えていたのか、転校当初から刈野君のことが大好きな様子です。

刈野君も、のんちゃんにハラハラしつつも何となく放っておけない様子です。
しかし、杉田君と同様、刈野君も何かを抱えている様子です。
でも2人は犬猿の仲で、大ゲンカしての末、杉田君がけがをするシーンもありました。

 



「のんちゃんの手のひら」は自己中なお話?イライラする、親がモンペなどの批判的なクチコミ

私は漫画アプリ「パルフェ」でこの作品を読んでいますが、ここでのコメントや漫画サイトのクチコミでは内容に批判的なコメントが多いようです。

実際はどうなのかなと思い、色々見てみました。

大きな視野で
もちろん漫画なので
あえてこのような設定に
なってるのでしょうが
うちの次男は学習障がいで療育手帳B2
三年にもなると全く授業についていけず
一人指をしゃぶりぼーとしてる姿を見て
この子に必要なのはこんな事ではないと
支援学級へ
中学も普通学校に行きましたが
校庭の片隅でひっそりと暮らす毎日でしたが
養護学校高等部に入学してからは
それはのびのびと
今ではパラ水泳でワールド大会にも出場
様々な世界があることをこのご両親に
知って欲しいな
この漫画を読んで普通学校の固執する親御さんにもっと世界を知って欲しいと思います

めちゃコミックレビュー

 

しおりちゃんさん
Renta!で購入済み
私は養護学校教諭です。この作品の中での、障害のある子どもへの理解のしかた、考え方や支援のしかたについては、職業柄、とても嬉しく思いました。ですが、養護学校を隔離された、地域社会の中で育てなくする学校のように描かれていたことは大変悲しく思いました。健常な子どもと障害のある子どもという視点では、人と違っていてもいい、不幸せなわけじゃないということが読む人には伝わる作品です。ですが、障害のある子どもの中でもいろいろな環境、いろいろな特性、保護者のいろいろな考え方があるので、少し一方的に感じました。障害のある人についてあまり考えたこともない人がこの作品を読んで、考えてくださることは嬉しく思います。

Renta!レビュー

モモタさん (公開日:2015/09/30)
【 わが家も夫婦ともに2… 】
わが家も夫婦ともに20代のうちにダウン症児を授かり育てています。まだ子供は就学前なので障害児特有の大変さなどは実感の無いままカワイイカワイイだけで育てていけています。周囲の人の障害に対する理解の深さも日々感じています。こうして今私が恵まれた環境で育児ができるのは、のんちゃんのお母さんのように戦ってくれた先輩お母さんたちがいるからなんだなぁって思いました。うちの子も友達に恵まれますように。

まんが王国レビュー

 

賛否両論、色々ありました。ここでは書きませんでしたが、実際は批判的なクチコミも多かったです。
「親が自己中すぎる」、「母親がヒステリック」などなど。
ちょっと複雑な気持ちになりましたが、それは私が現実を知らないからなのかなとも思いました。



「のんちゃんの手のひら」結末は?続編や番外編はあるの?

「のんちゃんの手のひら」は全10巻のお話です。最終回では、無事に小学校を卒業しました。

中学校でも特別支援学級に進むのんちゃん。大好きな刈野君とは離れてしまうようですが、友情は続くような感じです。

どうやら続編はないようですが、コミックス10巻に番外編が収録されています。
大人になったのんちゃんが描かれているお話です。

実をいうと、私はまだそこまで追いついていません。
早く最終回&番外編を読みたい気持ちになりました。

 

のんちゃんの手のひら 感想

自分がいつも助けてきたのんちゃんに助けられるのが嫌だったのかな?
でもそんな事情はのんちゃんには分かりません。
遊んでもらえなくなってただただ悲しい様子。
のんちゃんにとっても優香ちゃんにとっても、悲しい出来事だったなあと思いました。
最下位でも完走して喜んだのんちゃんの笑顔のあとだったので、余計に辛いエピソードでした。

4年生の夏、プールに入っていたのんちゃんに杉田君が悪態ついている場面や、杉田君のお母さんが、「のんちゃんが友達の髪飾りを盗った」という濡れ衣を着せた場面では、辛いを通り越して頭にきました。親がそんな態度をとるから、子どもだって差別や偏見を覚えるんじゃないの?と思いましたね。

と言いつつ、普通学級にいるがために辛い思いをしているのを見ると、たんぽぽ組にずっといる方が傷つかなくて済むんじゃないかなとも思いました。これも一種の差別かもしれません。

障害者とのかかわりについて、差別や偏見についてなど、色々考えさせられるストーリーでした。

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