「初恋、ざらり」は、作者・ざくざくろさんのTwitterに掲載されたことから始まったラブストーリーです。
Webコミック誌『コルクスタジオ』での連載、KADOKAWAでの単行本刊行など、徐々に人気をはくし、「このマンガがすごい!2023」のオンナ編20位に入った作品でもあります。
そして現在、テレビ東京系列 「ドラマ24」にてドラマ化されています。
この記事では、あらすじや皆さんの感想、そしてこの作品の大事なキーワード「知的障害」との関係について触れていこうと思います。
「初恋、ざらり」のあらすじ
軽度の知的障害と自閉症がある、25歳の上戸有紗(うえとありさ)は、自分に自信を持つ事が出来ない性格でした。
コンパニオンの仕事をしており、男性に体を求められたら断ることも出来ず、身体を許してしまっていたのです。
そんな中、有紗は 1人の男性・岡村龍二(おかむらりゅうじ)に恋をします。彼は、有紗の新しいアルバイト先である配送センターに勤める先輩でした。
35歳の彼に惹かれ、心を許す有紗。そんな彼女の想いに応えるように、龍二も有紗に惹かれていきます。
恋に落ちた2人でしたが、さまざまな問題が立ちはだかります。
知的障害があると知られるだけで向けられる奇異な眼差しや、周囲からの批判。
結婚を望むも、その想いを通す事の出来ないもどかしさに悩む2人。この恋の結末は?
「初恋、ざらり」のあらすじ・ドラマ編
「初恋、ざらり」は、2023年7月8日から、テレビ東京系列 「ドラマ24」でドラマ化され、2023年9月6日現在も放映中です。
ドラマでは、小野花梨さんが上戸有紗役を務め、風間俊介さんが岡村龍二役を演じていきます。
知的障害者に関する批判の多い声もある中で、こんな純粋な愛もあるのだと年の差のある2人が、時間をかけて互いに触れ合い、想いを寄せて成長していく内容は、心に響かせくものがあります。
ドラマ版の初恋ざらりのあらすじも、原作とほぼ同じ内容ですが、ドラマ版の独自の演出などもあり、より物語の世界観を深く掘り下げている部分にも見どころがあります。
ヒロイン有紗の母親・上戸冬美(うえとふゆみ)役を務めるのは、若村麻由美さん。
彼女の演じる母親は、容易に遂げる事の出来ない恋の行く先を心配し、不安を抱くも、純粋な恋を持って進もうとする有紗と龍二の恋を見守っていきます。
次回オンエアは、9月8日深夜0時12分です。予告をシェアしますね。
#初恋ざらり
第10話30秒PR解禁みんなと同じように仕事をしたかった
有紗(#小野花梨)岡村(#風間俊介)の優しい嘘が
有紗の心に深く刺さる…そんなある日、
有紗に様々な異変が起きて…9月8日(金)深夜24時12分放送
お楽しみに pic.twitter.com/hXhU5l64vf
— 初恋、ざらりテレビ東京【公式】毎週金曜日深夜24時12分放送 (@tx_koizara) September 2, 2023
「初恋、ざらり」と知的障害の関係とは?
「初恋、ざらり」では、知的障害に関する現実的な問題が生じています。これはきっと、リアルな世界でも生じえる問題なのでしょう。
有紗と龍二。簡単に2人の恋が成立することは難しく、批判する存在もあります。その中心となるのが龍二の家庭です。
尾美としのりさんが演じている、龍二の父親・岡村龍彦(おかむらたつひこ)は、厳格で厳しい性格をした人物で、龍二と有紗の恋を素直に認める存在ではありません。
また、熊谷真実さん演じる龍二の母親・岡村靖子(おかむらやすこ)は、2人の関係を複雑に思います。
そんな有紗と龍二の恋は簡単に結ばれる事はなく、マンガでもドラマでも、辛い現実が描かれています。
これは視聴者にとっては「辛い」との意見もあり、容易に満たす事の出来ない恋の複雑さが描かれているとも言えます。
知的障害という現実ゆえに、簡単に祝福の出来ない関係である有紗と龍二の恋は、前途多難で、容易に添い遂げる事は難しいでしょう。
実際に有紗は、龍二への想いをどうすべきなのかと悩みます。すれ違いや軋轢も生まれていきますが、龍二もまた、有紗を深く愛するようになります。
困難な恋と簡単に語る事は出来ない2人の関係。知的障害がある有紗、有紗を愛する龍二。この2人がどうやって結ばれていくのかと、その想いの先を見据えていた作品でもあります。
「初恋、ざらり」みんなの感想
「初恋、ざらり」の感想は、おおむね良好な意見が多いのですが、辛辣な意見も目立ちます。
よく見られるのは、「知的障害者を馬鹿にしている」との意見。
同じく知的障害の女の子・柚子がヒロインだった「だいすき‼」を思い出すなあ。これもマンガ原作。ドラマがオンエアされてた時は、やっぱり厳しい意見が目立ってたっけ。
でもこれは、ドラマの内容をよく見ていない人の意見かもしれません。
(個人的な意見ですが)
「初恋、ざらり」は、知的障害者を馬鹿にするような内容では決して無く、知的障害者も恋をする権利はあるということを表している作品だと思うのです。
(これも個人的な意見)
「この作品を通じて、知的障害を持っている人への対応の仕方を考えた」、「知的障害の抱える問題を考えるようになった」という意見もあります。
この作品は、知的障害者への見つめ方を考えるきっかけになる作品だとも思うのです。
この作品は、ついつい壁を作ったり、距離を置いたりしまいがちになる、知的障害者への見方を変えるきっかけになるかもしれませんね。辛辣な感想を持つ人にこそ、しっかり見届けてほしいなあとも思います。
「初恋、ざらり」ドラマの口コミは?
ドラマの口コミも概ね好評であり、NetflixやU-NEXTでの視聴も可能ということもあり、多くの人が見ている作品になっています。
小野花梨さんが演じる有紗の姿は、漫画の中で描かれている「自分の存在について悩んでいる女性」そのままです。彼女の独特な演技力によって、有紗の存在がより鮮明に表されているように思えます。
自分の想いをどのようにして伝えるのか?
障害を持つ人の役を演じると、それはとても難しく、また独特な演技力が求められていきます。
そんな中でも、小野さんの演技への評価は高く、ドラマ口コミの中では好意的な感想で埋まっていました。
「初恋、ざらり」漫画の結末は?
原作漫画は既に終了しています。ドラマネタバレになるかもしれませんが、2人は最後に結ばれ、結婚する事になります。
しかしそんな結末へと至るまでの有紗と龍二の道のりは、簡単なモノではありませんでした。
偏見の視線が多く、龍二の両親に心のない事を言われ、もし子どもが産まれれば、障害遺伝させるのではと不安を抱かせる事を言われるなど、厳しいシーンもあります。
そのために、有紗は龍二への想いを消して、彼と別れる決断をするも、彼は彼女を選び、共に歩むことを告げてきます。
2人は悩み、臆し、困惑しながらも、自分達の結末を選び、結婚を決めたのです。原作最終回は、そんな2人の愛情の深さが込められた内容でした。
ドラマはどうなるのかな?結末を見守っていきたいですね。
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