「朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート」は、車谷晴子先生が描かれた人気漫画です。
私はこのお話を、愛用の漫画アプリで知りました。
「俺」は、主人公の三浦優一（みうらゆういち）「妻」は、優一の妻の華（はな）
この2人に初めての子どもが生まれました。
嬉しいはずのこの日、優一は華から離婚を切り出されます。一緒に子育てとか絶対無理とまで言われる優一。てっきり出産に立ち会えなかったことを怒っているだけだと思い、優一が謝っても華は拒絶。近寄らないでとまで言われ、突き飛ばされてしまいます。
頭を打った優一が目を覚ますと、何と優一は華の姿になっていました。そして優一は華として妊娠生活を送ることになります。
妊婦になった優一のレポートとして書かれたのがこの漫画です。
もちろん架空のお話ですが、華になった優一の体だけでなく心の変化もこの作品のみどころです。第1話から第3話までのネタバレを書いてみましたので、ぜひごらんください。
なおこの作品には優一が2人出てくるので、このブログでは華になった優一のことを「優一」と表記し、夫の優一のことは「夫」と表記しています。ご了承ください。
「朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート」ネタバレとあらすじ
「俺」は三浦優一。30歳の営業職。ある年の1月に初めての子どもが生まれた。そして同時に、妻の華から離婚を言い渡された。華の出産に立ち会えなかったことを怒っているのだと思い、華に謝った。と同時に優一は華に突き飛ばされて頭を打った。
離婚ってなんだ？意味が分からないと思いつつ、意識が遠のく。
そして意識を取り戻した優一は華になっていた。鏡を見て絶叫する優一。しかも日付が前の年の5月に戻っていた。それはちょうど華の妊娠が分かったころ。混乱する優一の目の前に優一がいた。
俺がここにいるのになんであっちにも俺がいるんだよ！？
しかも夫は華の姿の優一にお出かけ前のキスをした。ますます混乱する優一。
優一の本体がちゃんといて、華の中身も優一。じゃあ華はいったいどこに？？？
とりあえず落ち着こうと思い、優一はプリンを食べて一息つく。優一は、華のことをずっと家にいるから世間知らずで甘いと思っていた。でも目が覚めたら俺の広い心で許してやろうとも思っていた。
夫がケーキを買って帰ってきた。自分は優しいよなと夫の姿をみて思う優一。つわりもなく余裕だった優一だったが、数日後つわりが始まった。ひたすらトイレにこもる優一。夫はそれを見て、「なんか大変そうだな」と笑うばかり。自分の子どもなのにずいぶん他人事だなとモヤモヤする優一。それでもつわりは止まらなかった。
優一は、こんな悪夢早く覚めてほしいと思う。結局その日は体調不良でずっと横にならざるをえなかった。
夫が帰ってきた時に、「今日はずっとしんどかったからメシは作ってない」という優一。夫は「一日中寝てただけか。いいな」、「体調悪いから仕方ないよな。メシはカップ麺でいいや」とドヤ顔を見せる。体調が悪くて作れない優一に、「疲れて帰ってきてるのにカップ麺も作ってくれないのか？」と不満げな夫。優一も言い返したいのだが、吐き気で話すことも辛い。しかたなくカップ麺を作る優一。
翌日、以前予約していた妊娠祝いの外食にいった2人。本当は優一は体調が悪くて外食どころではないのだが、キャンセル料がもったいないと夫がドヤ顔で優一を説得し、レストランに行った。嬉しそうにステーキを食べる夫、食べられずイライラする優一。そして優一は急に吐き気をもよおし、店内で吐いてしまった。それを見た夫はこう言った。
「妊娠はビョーキじゃないんだから体調管理は自己責任だぞ」
優一は夫である自分自身に激しい怒りを覚え、心の中で華に謝っていた。この時優一（華）妊娠8週目。
「朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート」ネタバレ 第2話
初めて子供が生まれた日。妻から離婚を言い渡された三浦優一。妻に突き飛ばされて意識を失い、目を覚ますと自分が妻になっていた。人生でこれ以上の衝撃があるだろうかと思った優一だったが、これ以上の衝撃はあった。それが夫（優一）の「妊娠はビョーキじゃないんだから」発言だった。
優一は今までずっと、自分のことを気が利いて優しく、妻の華にも気遣っていたと思っていた。でも、もしかしたら全然違うのか？と自分で自分を疑い始めた。
そんな時、華の職場から連絡がくる。華の仕事はマンガ家アシスタント。在宅で仕事をしていた。華になった優一は、自分に漫画なんて描けるのかと不安だったが、実際やってみると描くことができた。しかし、一段落したらつわりがやってくる。つわり中の人はいったいどうやって働いているのかと考え込む優一だった。
帰宅後さっそくベッドで横になる夫を見て優一はイライラすると同時に、もしかして華も自分にイライラしていたのかと思う。華の体を気づかう発言をする夫。それを聞いて、やっぱり俺は優しいと喜ぶ優一。
その後2人は今後の生活費の話をする。妊娠中はできる範囲での仕事になるから収入が減ってしまうと優一が説明すると、夫は「生活費は今までどおり折半な」とこともなげにいう。収入が減るのは華の都合だろとも。その後も理不尽な言い分を続け、最後には「華はちょっと母性が足りないんじゃないの？」と笑う夫。
優一は、目の前の夫が許せなさ過ぎて、あらぬ妄想をしてしまった。出産まで残り31週
「朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート」ネタバレ 第3話
なぜか妻・華の体になってしまった主人公、三浦優一。現在妊娠10週目。つわりは続く。優一の場合、体調がいい時は仕事もできるが、体調が悪いと本当に何もできない。そして、それは自分でコントロールできないということを知らなかった。そして優一は、その頃の華のことを思う。華はどうだっただろう。一緒にいたのに何も分かってなかった。
その時夫からメールが届く。夕ご飯できた？という内容。今日は体調悪いから無理と返信する優一。夫は「じゃあ、自分で買って帰るから」と返事をくれた。自分も少しは成長しているなと感じた優一だが、夫帰宅後とんでもない状況が待ち構えていた。
なんと夫が買ってきたのはギョーザ。かなりニンニクのにおいがする。しかもビールを嬉しそうに飲んでいる。華の体になっている優一は出産までお酒を飲めない。もし母乳をあげるとしたら、それ以降も飲めない。自分の体と生活はどんどん変わっているのに、夫の生活は何も変わらない。そのことに何の疑問も持っていなかったかつての自分にモヤモヤする優一だった。
それでも勇気を出して、夫に「自分はお酒を飲めない。だからそっちも飲む回数は減らしてほしい」と頼む。笑顔でOKした夫だが、その翌日、お店でギョーザを食べてビールを飲んで帰宅してきた。その日体調がよかった優一だが、夫のにおいで吐いてしまった。翌日、夫は自分が突き飛ばされて悲しいと言いつつも、「女性はいろいろ大変なんだよな。俺は全部わかっているから。華が冷たくても許してやるし、浮気だってしないからな」とドヤ顔で言い放った。
それを聞いた優一は、「俺は自分が捨てられるって全然考えていなかったんだ」と自分にただただあきれた。
「朝起きたら妻になって妊娠していた俺のレポート」ネタバレを読んでみた感想
- 主人公の三浦優一は、初めての子どもが生まれた当日に妻から離婚を切り出される
- 妻に突き飛ばされて頭を打った優一は、なぜか妻の体になっていた
- 体が変わっただけではなく、妻の妊娠が分かったころに時間が戻っていた
- 妊婦として生活しはじめる優一
- 妻の体で夫（自分）と生活する中で、イライラすることが多くなる
- もしかしたら、妻も同じように自分にイライラしていたのではと考え始める優一
- 目の前にいる自分は、妻に捨てられることなんて全然考えていないようだった
出産した当日に妻の華から離婚を切り出された主人公の三浦優一。それだけでなく、華に突き飛ばされて頭を打ち、目が覚めたら妊娠前の華になっていたというこのストーリー。
何だか色々考えさせられます。華になってみて初めて、妊娠の辛さ、夫（自分）への疑問やイライラが分かってきた優一です。
読んでみて、私も夫の優一に相当イライラしました。本当に妻への愛情あるのか？と思うような言動だらけです。
実を言うと私は、妊娠出産の経験がありません。その私がこれだけイライラしたのですから、実際に妊娠出産を経験された方は、華になった優一にかなり共感したのではと思っています。もし私が妊娠していたら夫も同じような言動をしていたかもしれません。そう考えると、読んでいてちょっと怖いなとも思いました。
華になった優一は、夫に戻れるのか？それとも華のままで出産まで迎えるのか？そして夫婦はどうなっていくのか？興味津々なお話です。女性漫画ではありますが、ぜひ世の男性たちにも読んでほしいなと思えた1冊です。
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